3月の所感。
26年度政府予算案が衆議院を通過しました。
これで参議院での審議時間を考慮しても4月の新年度から予算が執行できることとなります。
来年度頭から来年度予算が執行できると言うと、当然すぎるほど当然のことに聞こえますが、
そのことを確実に確保するためには2月中に衆議院を通すことが必要不可欠なのです。
野党は審議不足だと言ってますが、既に予算案提出以来1ケ月1週間経っており1人当り審議時間も通例と遜色ありません。
1日も早く予算を成立させ国民生活を混乱に陥れないことが政治の責務です。
大統領制のアメリカでも予算成立が遅れ役所の窓口が閉鎖されたり政府支払が滞り市民生活が危殆に瀕したことは記憶に新しい処です。
さて来年度予算の中味を見ると、社会保障関係費が30兆5175億円と、高齢化により増加しました。
消費税増税分は全額社会保障に充てられます。
防衛関係費も4兆8848億円と増額です。
呉の自衛隊も久方ぶりに100名程度の増員となります。
現下の諸情勢を踏まえると当然の措置です。
地域向け予算も地域再生のため増額となります。
正確な金額は予算成立後の箇所付けを経ないと確定しませんが20兆規模になる見込みです。
総額95兆8823億円と予算規模だけ見ると大きな規模ですが必要経費の積上げの結果ですし増加要因の殆どは社会保障関係費です。
予算の適正執行に向けて今後国会審議含め十分チェックしてまいります。
26年度政府予算案とともに、歳出予算と一体を成す歳入法案である税法も審議され衆議院を通過しました。
今回は、デフレ脱却を確実にするため、設備投資促進税制、研究開発促進税制、所得拡大支援税制を実施するとともに、
所謂一体改革と税制抜本改革を推進するため高所得階層の所得控除上限額の引下げ、
地方法人課税の偏在是正などを行うもので、いずれも焦眉の急です。
復興特別法人税の廃止は、個人に対して法人を優遇するものとの批判があるのは承知致しておりますが、
これは、復興財源を確保した上で収益拡大を通じて成長を促すとともに
特別法人税廃止対象企業はそれを賃上げに繋げる起爆剤として活用させるため、
決して対象企業の優遇ではありません。
トータルとしての賃上げ、経済成長を狙った戦略的租税政策とも言えるものです。
こうした税制改正を実施する税の現場では、ますます増大し複雑高度化する事務で手一杯の情況が続いております。
適正公平な課税実現のため税務関係職員の定員確保などにも配意していく中で、
税制改革の目標実現を目指してまいります。
今後も国民全体にとり最適な税制の構築に向けて邁進してまいります。