11月の所感。
先週、今週と地元や東京で被災地自治体の幹部はじめ関係者、被災者から様々な報告やご意見を頂きました。西日本豪雨災害から4ケ月近くが経ち、復旧復興も着々とすすんでいますが、復旧復興がすすめばすすむほど、多額の財政資金が必要となってきます。
国もまず3500億円あった予備費を支出し、次に今回の補正予算約6000億弱を予算成立後直ちに支出し被災地復旧に充てます。被災地自治体も国からの支出に合わせ約4000億を支出予定で、既に多くの自治体では補正予算を組んで必要な支出に充てることとしています。例えば広島県は既に1200億規模の補正予算を組んでおり様々な被災地支援策に充てていますが、国の補正予算成立後の必要な支出を加えると1200億を使い切ることとなります。
広島県はかつて1000億円を超える財政調整基金(財政黒字の蓄え)を持っていましたが、度重なる災害などで使用したため、今回の補正予算編成後は20億を切る水準まで下落しました。蓄えが底をついた形です。被災地の市や町なども同様の状況で、今回の災害対応でどの市、町も財政基金は底をつくこととなります。
勿論、災害復旧として自治体が支出する分は起債が認められ、起債に対する返済資金は国が面倒を見る仕組みとなっていますので、本当の意味での自治体の持ち出しは限られますが、それでも規模の小さな自治体にとっては重い負担となります。本日総務省は、そうした被災自治体の財政状況を考慮して特別交付税などで配慮する意向を表明しました。被災地の個人や企業なども大きな被害を受けている訳でこうした災害はいつ何時全国各地を襲うかわからないことを考えると、全国民が分かち合い負担すべきものと言えるでしょう。そうした災害に対する意識付けが肝要であり、そうした共助の国民意識が災害に対する最大の備えになる訳です。被災地復旧復興に向けて更に取組みを加速させてまいります。