衆議院議員 寺田稔の
政治実感日誌
2014年8月

8月の所感。

集団的自衛権について様々な議論が行われています。
我が国安全保障体制を構築し国民の生命を守り国を守るために必要最低限の措置は採られなければなりません。
勿論他国が攻撃されそのことが我が国の生存に影響を及ぼさない場合には自衛権発動の対象とはなりません。
あくまで我が国の生存に必要で他に有効な手段がないときにのみ集団的自衛権は行使可能なのです。
ミサイル迎撃や邦人保護のケースが不要と考える人はいないでしょう。
ミサイル迎撃も米軍の偵察衛星から得られた情報で米艦より発射される艦上迎撃ミサイルや自衛隊の地対空ミサイルで迎撃する訳で集団的自衛権により対処されるのです。
そもそも我が国は集団的自衛権を明確な自衛の権利と明示した国連憲章を留保なく承認しています。
我が国憲法に自衛権についての明示的規定が存在しない以上憲法より上位法である国連憲章に従うべきことは当然の国際法理です。
かつて内閣法制局は元々集団的自衛権の行使を我が国自衛権の行使として認めていました。
米軍の駐留自体を集団的自衛権の行使と位置付けていたのです。
それが次第に解釈を変更し集団的自衛権は保有しているが行使できないとの判断になったのです。
やはり解釈も時代とともにその時々の世界情勢、政策判断等により柔軟に見直していく必要があります。
最近の中国による領海侵犯や至近距離からの威嚇行動はけして看過できません。
勿論閣議決定でもって自衛隊の行動が決まる訳ではありません。
自衛隊は法律の根拠規定なくして1ミリたりとも動かすことはできません。
閣議決定はあくまで議論のスタートで国会での濃密な審議により根拠法制が形づくられることは言うまでもありません。
安全保障基本法制の整備が焦眉の急となっております。
所謂グレーゾーン事態への対処法制も必要です。
また自衛隊発動の前段階としてあらゆる外交努力を費やすべきことも当然至極のことです。
今後も真摯にかつ謙虚に安全保障論議を展開してまいります。

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