8月の所感。
核拡散防止条約の運用検討会議がスタートしました。8月26日迄と4週間近く続く所謂マラソン会議で、国連で行う会議の中でも極めて重要度の高い国際会議です。
会議初日午前に総理の基調演説がありました。被爆地出身の総理として折り鶴を手に、核なき世界に向けた自らの決意を表明しました。各国代表も、初めての日本の総理出席とのことで、核廃絶に向けた岸田ビジョンを高い関心を示しながら聞いていました。
但し現実の核兵器を取り巻く情勢は極めて厳しいものがあります。ロシアによるウクライナ侵略後ロシアプーチン大統領は核兵器使用の威嚇発言を行いました。北朝鮮は一度中断した核実験プロセスを再開しました。核断頭の小型化にも成功したと伝えられています。イランの核合意は破棄されたままです。
こうした厳しさを増す国際安全保障情勢下ではありますが、こうした厳しい情勢だからこそ、我々は意義ある合意を目指して粘り強く取り組んでいかなければなりません。私自身総理指示を受け8月6日原爆の日の広島での平和祈念式典の翌日には再度訪米し各国代表とお会いし会議での合意を目指して交渉してまいります。そしてその成果を来年広島で開催される主要国首脳会議に繋げていければと思います。