7月の所感。
今日から7月です。7月には、2年前の九州北部豪雨、1年前の西日本豪雨と大きな豪雨災害が起きています。豪雨により、河川の氾濫とともに土砂崩れが発生するケースが増えてきています。4年前の広島市安佐北区、南区で起きた大規模土石流災害や昨年の西日本豪雨で呉市天応、安浦で起きた土砂崩れなどはその典型で、一瞬にして山合いから土砂が降り注ぐため人的被害、物的被害が甚大になってくるのが特徴です。
西日本豪雨被害に遭った被災者の証言で、土砂が崩れだしてから一分で家が埋まってしまったとのことでした。さすがに深夜の一分間では若い人達さえも逃げることは不可能です。事前に危険を察知して早めに避難しておくことが最重要課題となってきます。
最近注目されているのが、宇宙からの観測衛星で山から谷へ向かう山肌の磨耗度合い、即ち土砂災害の起き易さを調べ事前に危険度を測る予測手法です。この手法で調べると磨耗度の高い箇所は土砂堆積も多く見られマサ土の土質と相待って土砂被害が起きた場所と合致することが判りました。観測衛星の精度が更に高まれば、エリア限定で高精度の土砂災害発生危険情報を事前に提供できるものと期待されます。災害からの復旧を急ぐと共に、最先端の科学技術を最大限利活用して防災、減災に努めてまいります。