衆議院議員 寺田稔の
政治実感日誌
9月当月所感
紛失、欠落、失踪、欠席、逸失、邁没、失礼、、、、かなりネガティブイメージの言葉が並びますが、全て“missing”の和訳です。日本語にするとかなり暗く後ろめたさ、反社会性のイメージがつきまといますが、実は英語の“missing”はそうではありません。私も足掛け6年間在米生活を送りましたが、日常生活の中、毎日のように“missing”の言葉と遭遇します。即ち米国のようにヘテロジニアスで価値多様性を許容するソサエティーにおいては価値のはざまで多くのものが「逸失」乃至「邁没」する訳です。モノがなくなる「紛失」もあるし、人さえいなくなる「失踪」も間々あります。価値観が人により異なるためミスコミュニケーションも日常茶飯事、「失礼」もあるわけです。そうした事に一つ一つ日本社会的に「過剰反応」しない寛容性は立派という外ありません。従って“missing”もごく当たり前にうけとめる代わりに“missing”のときの対処法、事後善後策、再発防止策を十全に考えることの方に力を裂くわけです。大学の講義に、「トラブル対処手法(sop)」「プレゼンテーション」「コンティジェンシーシンキング」等があり、米国型社会の特性をよく表しています。いろんな“missing”がある中、カード社会の米国では“card missing”が一等深刻です。私も一度だけロスで盗難に会いカードの入った財布ごと盗まれました。IDもなくなったためカード再発行手続きに連泊せざるを得ない事態に陥りました。我が国も急速な勢いでカード社会に突入しているため、同様の懸念も心配されます。「米国型カード社会はかなりリスキーだ」と思われるかもしれません。しかし驚くべきことに実態は全く逆なのです。米国ではカードを切っただけでは口座から引き落としになりません。必ず自らのサインで小切手を切らないと口座からお金は出ないのです。つまり、「二重の署名手続き」よりリスクを分散している訳です。日本では所謂「自動引落し」が汎用化しており、カードを切っただけでお金は自動的に一定期間後に出ていくこととなります。従ってカード盗難の危険性と脆弱性は我が国の方が高いわけです。米国型“missing”社会ではリスク分散のフェールセーフシステムを備えています。我が国ではホモジニアス社会独特の「安全神話」の残滓があり、フェールセーフ付き二重構造にはなっていません。しかしよく考えると我が国においてもソーシャルモビリティーが増し「法曹人口5万人」を目指す社会へと急速なる変貌を遂げつつあります。凶悪犯罪の増加、訴訟の急増など懸念材料も増えてきました。安全・安心基盤の整備を早期に行い、来るべきワールドワイドの大競争時代に備えたいものです。

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